収益を得られると期待して空いている土地の活用を始めたものの、準備不足が原因で赤字経営に陥ってしまうケースは少なくありません。この記事では、土地活用でよくある失敗例を紹介しながら、その原因と対策についてわかりやすく解説します。土地の活用を検討している人は、事前の参考にしてください。
需要と立地を見誤る失敗
土地活用は周辺の需要や立地との相性を見誤ると、入居者が集まらず赤字になりやすくなります。賃貸需要を調べずに建てた結果
たとえば、周辺にアパートやマンションがほとんどない土地に、単身者向けの物件を建てたケースがあります。人がいないなら需要があるはずだと考えて建設を決めたものの、実際にはファミリー層の多い地域だったため、間取りが住民のニーズと合わず、空室が続いてしまいました。家賃を下げても入居が決まらず、当初思い描いていた収入計画は大きく崩れてしまう結果となっています。土地活用を始める前には、周辺にどのような世帯が多いのか、駅からの距離や近くにある生活施設なども含めて、地域のニーズをしっかり調べることが欠かせません。
実際に現地を歩いて周囲の様子を確かめたり、不動産会社に相談したりする方法も役に立ちます。収益シミュレーションは、複数のパターンで比較しておくと判断がしやすくなります。
立地に合わない使い方を選ぶ
駐車場経営でも、立地に合わない選択をして失敗する例が見られます。住宅街には、継続して利用してもらいやすい月極駐車場が向いていますが、駅前や観光地には、短時間の利用が多い時間貸しの駐車場が適しています。この違いを考えずに始めてしまうと、稼働率がなかなか上がらず、期待していたほどの収益を得られません。所有している土地がどのような場所にあるのかをよく確認したうえで、立地に合った活用方法を選ぶことが、失敗を防ぐ第一歩になります。
周辺の道路状況や人通りの多さも、あわせて確認しておきたいポイントです。
資金計画の甘さが生む赤字
初期費用や利回りの見積もりが甘いと、返済負担が重くなり経営が苦しくなります。自己資金不足で返済に苦しむ
土地に建物を建てる際には、建築費だけでなく、諸経費なども含めて多額の初期費用がかかります。自己資金が少ないまま融資に頼りすぎると、毎月の返済額が重くのしかかり、手元の資金繰りが厳しくなることがあります。さらに、空室が増えたり金利が上がったりすると、返済の負担はより大きくなる可能性もあります。無理のない範囲で自己資金を用意し、不測の事態にも備えられる余裕をもった返済計画を立てることが欠かせません。
借入額は年収や資産とのバランスを見ながら、慎重に決めることが大切です。住宅ローンとは異なり、事業用の融資は審査基準や金利の条件も異なるため、複数の金融機関で比較検討することも欠かせません。
利回りだけで判断する危うさ
収入だけを基準にした表面利回りを鵜呑みにして土地活用を始めると、失敗につながりやすくなります。表面利回りには、修繕費や管理費、税金といった経費が含まれていないため、実際に手元へ残る金額はもっと少なくなるのが実情です。経費や将来発生する支出まで含めた実質的な利回りをもとに、長い目で見た収支計画を立てることが求められます。数字の見た目だけで判断せず、細かい部分まで確認する姿勢が失敗を防ぎます。設備の交換費用など、将来かかる支出も早めに見積もっておくと安心です。
節税や委託への思い込み
節税目的だけの土地活用や管理会社への丸投げは、思わぬ落とし穴につながります。節税目的だけで進める危険性
相続税対策として、土地に賃貸アパートを建てるケースは多く見られます。更地を貸家建付地にすると土地の評価額が下がるため、節税効果が期待できるといわれています。しかし、土地と建物の名義が異なる場合には、この節税効果を受けられないことがあります。節税だけを目的にするのではなく、実際に得られる収益性も含めて、総合的に検討することが大切です。
専門家に相談しながら進めると、こうした思い違いを防ぎやすくなります。名義の設定は事前によく確認しておく必要があります。
サブリースへの誤解と実態
サブリースは、管理会社が物件を借り上げて入居者に貸し出す仕組みで、空室があっても家賃保証がずっと続くと誤解されがちです。しかし、空室が増えると管理会社から家賃の引き下げを求められることが一般的で、当初の見込みより収入が減ってしまうケースも珍しくありません。サブリースの仕組みに頼りきるのではなく、需要のある立地を選ぶことや魅力のある物件づくりを意識することが重要です。契約内容もあらかじめよく確認しておきましょう。契約更新のタイミングで条件が変わることもあるため、注意が必要です。
解約条件や更新時期についても、契約前に細部まで目を通しておくことが安心につながります。
まとめ
土地活用の失敗には、需要や立地の見誤り、資金計画の甘さ、節税や管理への思い込みなど、いくつかの共通したパターンがあります。事前によくある失敗例を知っておけば、同じ過ちを避けやすくなります。土地活用を始める際には、周辺の需要をよく調べ、無理のない資金計画を立てたうえで、節税効果や管理体制についても総合的に判断することが大切です。焦らずひとつずつ確認しながら、自分の土地に合った活用方法を選んでいきましょう。判断に迷う場合は、専門家の意見も取り入れながら進めることをおすすめします。小さな失敗例からも学べることは多いため、複数の事例を比較しながら検討を進めるとよいでしょう。-
引用元:https://www.inaba-box.jp/landuse/